「いろんなワインを作ってきた。これからは、自分が造りたいものを造る」
ーそう言える醸造家は、日本にいったい何人いるだろう
Winemaker
醸造家について
日本を代表するワイン醸造家、味村興成氏。
ワイン学の名門、山梨大学大学院卒業。ボルドー大学留学後、帰国。大手ワイナリーのチーフ・ワインメーカーとして醸造部門を統括。数多くのスターワインを醸し出してきた。醸造技術、品質管理、そして卓越したテイスティング能力をワイン業界で知らぬ者はいない。
そんなワイン界のレジェンド、味村氏がとりわけ惚れ込んだ塩尻の地で、「自分が造りたいメルロー」を醸す。待ち焦がれたメルローの初ビンテージが2020年12月リリース。今飲んでも美味しい。でも、熟成を待ちたい。魅惑的な赤ワインにつきものの、ジレンマを感じずにはいられない奥深いメルロー。
About the Winery
ワイナリーについて
真新しい、贅沢なつくりの醸造場に整然と並ぶタンク。細部まで行き届いた洗浄と徹底的な衛生管理が品質の高さを裏打ちする。タンクの形状、パーツのひとつひとつまでこだわり抜いている。
Bucher Vaslin社製 Delta Oscillys ー 醸造家垂涎の高性能な重力振動式除梗機を導入。葡萄の実を潰さず、茎の状態を維持しながら葡萄と茎を完全に切り離すことができる。ボルドーの名門シャトーでは当たり前、というが、日本ではきわめて希少。繊細な香りと果実感を大切にする味村氏のこだわりの一つ。
Viticulture
栽培について
メルローの本質を追求する、偉大な醸造家から栽培を託されたのは、若き女性栽培家。川端志津氏。
かつては信州高山村の角藤農園で8.5ヘクタールのブドウ畑と日々格闘した。ワインブドウ栽培のカリスマ、佐藤宗一農場長に「あいつはすごいよ」と言わしめる知識と情熱とエネルギー。高山村を愛し、高山村に愛されたしづちゃんは、今また塩尻で新たな挑戦に挑む。
太陽が照りつける猛暑日も、塩尻片丘の凍てつく冬の日も、畑に立ってただひたすらブドウと向き合う姿は、神々しい。